すごく当たり前の話だけど、Webデザイナーはサービス業だよねってこと。

07 Mar
2012

いや、ほんとに当たり前すぎてちゃんちゃらおかしいんですけど、僕はすごくこの葛藤にぶつかることが多いのです。

デザインの持つ本来の意味

デザインって結局、どう機能するか、ユーザーにどのような効果を与えるかってものなので、機能的に優れているものが優れたデザインってことですよね。
頭ではわかっていても、これがなかなかに難しい。初心者の頃は、このデザインが本来持つ意味を忘れて見た目の装飾性にばかり気を取られがちです。もちろんそれは重要なファクターであって、その結果機能性に優れていればそれで良しだし、そうやってスキルを磨いていくうちに自然と機能美というのも身に付いてはいくでしょう。
でも、もっと意識して機能性というものを考えながら制作をしないと、ダメですよね。
なんとなく感覚で作り始めて、小手先のテクニックに頼っただけのデザインだと、どうしてそのデザインになったのかという理由をきちんと説明できないですね。
デザイナーは制作物に対する意味・理由を説明できなければいけません。
僕はこれがとっても苦手です。
完全に感覚派。デザイナーとしては二流もいいとこです。
もちろん、理由付けはあとからいくらでもできるし、小手先を磨いた結果、意識しなくともそれなりに機能性は一般的なレベルに達してはいます。けれど、このままだとそこら辺のどこにでもいるデザイナーくずれのままなんです。

デザイナーはサービス業である

Webデザイナーっていうと、すごくクリエイティブなイメージを持たれる事が多いですが、いやいやただのサービス業ですよねって。
デザインを売るっていうのは、サービスを売るっていうこと。
顧客の要望を受け、それに応える。顧客を満足に導く職業なのですから。
なので、自分がどれだけ素晴らしいデザインを提供できたと思っても、それが顧客の満足に繋がらなければ商売成り立たないわけで。
提案→修正→提案→修正に苦しむのは詰まるところ要望に応えきれていないってこと。もちろん一発でバチッと決められるわけないので、すり合わせを繰り返し同じゴールを目指すというのがデザイナーの使命ではあります。
それにしても、修正を繰り返した結果、自分的には最初のデザインの方が断然良かったなんてことも往々にしてあるわけで。
でも顧客は最後のデザインの方が良いと言う。だったらそっちの方が商品としては良いものです。デザインとして良いものよりも商品として、顧客の満足に繋がるものが良いわけです。これがサービス業たるゆえん。

そして葛藤

デザインとして優れていること≠商品として優れていること
これはいつでもデザイナーにとって悩みの種です。
そもそもデザイナーになる人なんてのは自己顕示欲が強いんですよね。良いもの作ってドヤ顔したいんです。これはクリエイター全てに言えることですが。
でも、サービス業である以上、自分の納得のいかないものでも提供せざるを得ない。そこで生まれる葛藤。
もちろんそんな仕事ばかりではないですが、これはもう、仕方の無いこと。
サービス業だからと割りきって顧客の満足に徹するのか、真の意味で素晴らしいスキルを身に付け好きなようにデザインすれば仕事が舞い込んでくるような状況を作り出すのか。
どちらが一流なのかはわかりません。今は間をウロウロして葛藤に襲われることが多いです。

目指す場所

でも僕は、後者を目指したい。だってそっちの方が楽しい。
誰もが羨むようなデザインをし、この人にお願いしたいって思われるようなデザイナーになりたい。
それにはまだまだ全く努力もセンスも足りません。きっと、死ぬまで勉強です。
やっぱり死ぬまでデザインしていたいので、このままじゃ終われません。
同業の皆さんと切磋琢磨して、楽しくスキルアップしていきたいですね。

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